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第3回 梅雨と僕と動く銀シャリ事件

10年前に北海道から東京に出てきたのは4月だった。「なんて良い気候なんだろう・・」と思った。暖かくて北海道の道路のようにグチャグチャではなく乾いている。そんな初めて住み始めた埼玉県は与野市の道路をよくスキップしていた。靴は童謡歌のように良く鳴った。

しかしそんなルンルン気分は2ヶ月後に消し飛んだ。梅雨が始まったのだ。おまけに僕はものすごいホームシックにかかっていた。毎日毎日、北の空に光る星を眺めては涙を流していた。寝ている僕の顔をゴキブリが横断したのもその頃だった。

そんなある日、当時のアルバイト先の人達が僕の歓迎会を開いてくれた。寂しくて沈んでいた僕には最高の暖かいプレゼントだった。泣きながら飲んだ。それを見ていた仲間も泣き出した。すると寿司を握っていた店の大将も「ってやんでー、べらぼうめ!今日のわさび、やけに効きやがる・・・」と言って目頭を押さえた。

するとカウンターの端で静かに飲んでいるお客が連れて来ていた犬までが「クーン」と泣いた。そんなこんなで、涙、涙の歓迎会もお開きとなり僕は寿司のお土産までもらった。フラフラになりながらも僕はアパートに戻り、倒れるようにベットに横になり、そのまま寝てしまった。その後の1週間は僕も元気になり梅雨も気にならなかった。

しかし、ある夜・・・コタツで夕ご飯を食べていた僕はある異臭にきづいた。食べかけのおかずの匂いを嗅いでみたが違う。昔、子供のころ母親に台所の残飯を捨ててきなさいと言われ、嫌々捨てに行った場所の匂いだった。その時、僕はある事を思いだし、身体中、鳥肌が走った。「あの、お土産のお、す、し・・・」僕はそーっとコタツの向こう側に回って見た。絨毯にたくさんの小さなさなぎの殻・・・。背筋を冷たい汗が落ちて行った。僕は勇気を奮い起こし、袋の中を覗いて見た。マグロが見えた。ネタはそのままなのだが、銀シャリの一粒一粒が動いていた。なんと!銀シャリがフライの赤ちゃんに変わってしまって・・・。僕は一目散にドアを目指し、外に飛び出していた。

その後の事はもう思い出したくない。皆さんも聞きたくないでしょう。だから僕は梅雨って言うのが大嫌いなのだ。



【ますたあからのA】


前回のQ「さて今回のエッセイ中で、PETA氏は何本のBEERを飲んだでしょうか?」
の答えは・・・

飲んだ回数はわかるのですが(3回)、本数は…多分500缶にして、10本ぐらい?
(だって、一度にたくさん飲む人ですから・・・)








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